給排水設備の施工【2級】 PR

問題3 給排水設備の施工留意事項【2級管工事】

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2級管工事施工管理技士 実施試験の問題3には、給排水設備の施工上の留意事項について記述問題が出題されます。

平成30年度より、問題に対する出題傾向が若干変更になりましたのでその点を加味して対策することで、部分点を確実に取得していきましょう。

給排水設備施工上の留意事項の対策

給排水設備工事に伴う施工上の留意事項を問う問題となります。

仕事で「給排水設備」に携わっている方にとって、当たり前に解答を導くことが出来るラッキー問題となります。しかし「給排水設備」とは関係ない業種の方にとって、しっかりと対策を取って臨まないと解答に苦しむこととなります。

平成29年度以前の問題

  • 事務所ビルの屋内に、給水管(塩ビライニング鋼管(ねじ接合))を施工する場合の留意事項を4つ解答欄に簡潔に記述しなさい。ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

平成30年度以降の問題

  • 事務所ビルの屋内に、給水管(塩ビライニング鋼管(ねじ接合))を施工する場合の留意事項を解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。記述する留意事項は、次の(1)~(4)とし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。
  1. 管の切断に関する留意事項
  2. 面取り又はねじ加工に関する留意事項
  3. 管継手又はねじ接合材に関する留意事項
  4. ねじ込みに関する留意事項

平成30年度より、上記問題文のように個別施工に対する留意事項を問われることになったので、しっかりと個別施工に対する対策をしておかないと対応が出来なくなってしまいます。

対策については、下記に記載した過去問の解答をよく読み現場を想像し・留意事項を暗記することになります

給排水設備の施工上の留意事項については、解答が決まっている訳ではありません!解答は多数存在しておりますので、自身の施工経験にもとづき思った解答が一番の解答となります。

その他、下水道局のHP、メーカー指定「施工ハンドブック」なども管材の画像を見ることで参考になります。

実地試験の問題2・3どちらを選択した方がいいか?

2級管工事施工管理技士 実地試験の「問題2:空調設備の施工上の留意事項」と「問題3:給排水設備の施工上の留意事項」はどちらかを選択解答する問題となっております。

実施試験の勉強として、「空調設備」「給排水設備」に携わっている場合、どちらか携わっている工事の勉強のみで問題ありません。

しかし私の様にどちらの工事にも携わっていない場合は、「空調設備」「給排水設備」とどちらの留意事項にも対応出来るように勉強することが、出題に対する解答確率を上げる勉強方法となります。

“給排水設備の留意事項”に関する過去問題

2級管工事施工管理技士 実地試験の『給排水設備の施工上の留意事項』に関する過去問を確認して行きましょう。

平成30年度・平成25年度

【問題3】建物内の給水管(水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管)をねじ接合で施工する場合の留意事項を解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。記述する留意事項は、次の(1)~(4)とし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

  1. 管の切断に関する留意事項
  2. 面取り又はねじ加工に関する留意事項
  3. 管継手又はねじ接合材に関する留意事項
  4. ねじ込みに関する留意事項

解答

  1. ・チップソーカッタ及びパイプカッタを使用せず、バンドソー、自動丸のこ機を使用し切断する。
    ・発熱、変形に注意し、管軸に対して直角に切断する。
  2. ・ネジ切り後には、ねじゲージによる検査を行う。
    ・管端部の面取りの際には、鉄部を露出させない。
  3. ・管端防食継手を使用し、管本体の防食性能に近づける。
  4. ・標準締め付けトルク及び標準残りねじ長さを目安にねじ込む。

平成29年度

【問題3】建物内の排水管を硬質塩化ビニル管で施工する場合の留意事項を、4つ解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

解答

  • 切断面は、平らに仕上げ、糸面取りを行い施工する。
  • 接着接合部は、布でゴミ等を拭き取り除去する。
  • 管材の接合は、接着接合とする。
  • 管の接続は、たたき込みなどせず一気に挿入する。
  • 接合後は、はみ出した接着剤を直ちに拭き取り、接合部に無理な力を加えない。
  • 満水試験は、隠蔽や防露前に行う。
  • 保温材相互の間隔はできる限り少なくし、重ね部の継目は同一線上にならないように取り付ける。

平成28年度・平成21年度

【問題3】壁付き手洗器や、洗面器を据え付ける場合の施工上の留意事項を、4つ解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、搬入、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

解答

  • 所定の位置にバックハンバー又はブラケットでしっかり固定する。
  • 陶器面の水平に取り付けられているか確認する。
  • 壁面との隙間にシール材にて防水処理を行い隙間が無いように施工する。
  • 横水洗を取り付ける場合、吐出口端とあふれ縁間は十分な吐出空間を確保する。
  • 締付け時に、片締めとならないように留意する。

平成27年度

【問題3】敷地内に給水管を埋設する場合の施工上の留意事項を、4つ解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、管材の選定、管の切断、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

解答

  • 給水管と排水管が交差する場合、給水管を上側に埋設する。
  • 埋設深さを、車両通路の場合60cm以上、それ以外の場合30cm以上とする。
  • 埋戻しは、漏水していないか水圧テスト・満水テストを実施してから施工する。
  • 埋戻しは、山砂を管周辺に使用することで管に損傷を与えないようにする。

平成26年度

【問題3】小型プラスチック製桝を使用する屋外排水設備を施工する場合の留意事項を4つ解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

解答

  • 排水管の長さがその管径の120倍を超えない範囲に桝を設ける。
  • 宅地ますは、内径又は内法15cm以上の円形、角形とする。
  • 雨水桝の底部に、15cm以上の泥ためを設ける。
  • 桝を埋め戻す時、良質な土を使用して均等に突き固める。

平成24年度

【問題3】建物内の排水管、通気管を施工する場合の留意事項を4つ解答欄に具体的かつ簡潔に記述しなさい。
ただし、管の切断に関する事項、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

解答

  • 配管を、支持金具、吊り金具で堅固に固定する。
  • 所定の勾配を確保して、たるみのないように配管する。
  • 結露水の付着が発生しない様に、保温材を配管に巻く等の防露処置を行う。
  • 壁を貫通する時は、伸縮・防火に適合した材料で穴埋めを行う。

平成23年度

【問題3】給水、排水管を敷地内に埋設施工する場合の留意事項を4つ解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし、管の切断・接合に関する事項、工程管理及び安全管理に関する事項を除く。

解答

  • 給水管が排水管と交差する場合、給水管を上越しとする。
  • 埋設深さは、一般に敷地内では300mm以上、車両通路では600mm以上とする。
  • 水圧試験は、埋戻し前に行う。
  • 配管順序は、原則として下流側から施工すること。

平成22年度

【問題3】事務所ビルで、給排水衛生設備工事の完成検査後に引き渡す図書のうち、保守管理に必要な図書名を4つ解答欄に記入しなさい。

解答

  • 調整測定表 加圧試験測定表
  • 保守に関する取扱説明書
  • 機器の性能試験成績表
  • 竣工図

平成20年度

【問題3】事務所ビルの屋内に、給水管(塩ビライニング鋼管(ねじ接合))を施工する場合の留意事項を4つ解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし、管の切断に関する事項、工程管理及び安全管理に関する事項は除く。

解答

  • 横走り管は、上向き給水は先上がり、下向き給水は先下がりとし、一定の勾配とする。
  • 横管の取り出しは、横走り管の上部より取り出すのを原則とする。
  • 主配管には、保守改修を考慮して適当な箇所にフランジ継手を挿入する。
  • 水圧試験には、保温施工前に一区画ごとに行う。

給排水設備の留意事項については、「配管(給水管・排水管)」が多く出題されます。材質(水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管・硬質塩化ビニル管)の指定もされていますが、根本的な配管施工上の留意事項は変わりません。

材質指定されることによって、材質特有の留意事項も記載出来るプラス要素だと考えて下さい。