設備業界に入り数年たつと「1級管工事施工管理技士の資格を取得するように!」と会社から言われると思います。
そんな1級管工事施工管理技士について、“独学で合格するための勉強方法”と“1級管工事施工管理技士の概要説明”について説明させて頂きます!
独学でも効果的な勉強すれば、施工管理の仕事をしながらでも効率的に合格できる資格です。
1級管工事施工管理技士の効率的な勉強方法
1級管工事施工管理技士の効果的な勉強方法は、“過去問題”を使った『過去問暗記型勉強法』となります。
この過去問暗記型勉強方法は、学科試験の1次試験にも、実地試験の2次試験にも有効な勉強方法となります。
また実施試験には、管工事施工管理技術者としての「実務経験」「技術力」「記述力」を判断される重要な問題「施工経験記述」もありますので別途対策が必要となってきます。
学科試験と実地試験の具体的な勉強方法については、下記で詳しく解説します。
1級管工事施工管理技士 学科試験の勉強方法・対策
1級管工事施工管理技士の学科試験対策で行う具体的な勉強方法は、
過去問の“問題文”と“選択肢”と“解説”を流し読みして暗記する勉強方法が効果的です!
学科試験は、過去問題から繰り返し出題されることが多いので過去問を覚えれば合格できます。
また出題方式が「四肢択一問題」なので、過去問を覚えると言っても全てを覚えるので
受験申込
1級管工事施工管理技士試験は、一般財団法人全国建設研修センターにより開催されます。
公式HPは「一般財団法人全国建設研修センター」になりますので必ず確認して下さい。
分かり易いかどうかは別にし、一番正しい情報になります。
申込受付期間
毎年GW明け、5月初旬から受験申込が始まります。よく申込期限間際になって、各種提出書類を準備される方がいます。
・申込用紙の手配
・卒業証明書
・住民票
・申込用紙の記入(実務経験年数を証明する物件等)
と学校・役所等に行かないと手に入らない書類、実務経験を記入するのに参考とする過去の物件資料を探す等、申込用紙を即日提出することは結構困難なので、事前に提出出来るように書類の手配を取っておくことをおススメします。
試験日・合格発表
【1級学科試験】
試験日:9月1週の日曜日 / 合格発表日:10月初旬
【1級実地試験】
試験日:12月1週の日曜日 / 合格発表日:翌年2月下旬
ちなみに合格発表は、合格発表日10時頃に一般財団法人全国建設研修センターのホームページで検索することが出来ます。また合格通知は、合格発表日に発送すると思われますので家に到着すまで1,2日かかります。
※私の場合、合格発表日の次の日に合否通知が到着しました。
⇒合わせて実地試験の受験申込用紙も添付されております。
合格基準
合格基準は、学科試験・実地試験ともに60%以上となっております。
学科試験については、マークシート形式で60問中36問正解で合格となりますので、試験後「速報」で答え合わせを行えば合否の確認を行えます。
試験日当日に速報を出しているのは「総合資格学院」だけになります。また次の日になれば、「一般財団法人 全国建設研修センター」から解答・問題が公開されるので合否の確認がすぐに出来ます。
実地試験については、論述問題・配点不明等で合格発表まで合否が全く分かりません。
試験地
札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇の10地区で開催されております。
受験手数料
学科試験:8,500円 / 実地試験:8,500円
※国家試験であり、上記受験手数料には消費税を含みません。(非課税)
受験要件
受験するには条件があり、下記の通り実務経験が必要となってきます。
学科 | 実務経験年数 | |
指定学科卒業後 | 指定学科以外卒業後 | |
大学 専門学校「高度専門士」 | 3年以上 | 4年6ヶ月以上 |
短期大学 高等専門学校 専門学校「専門士」 | 5年以上 | 7年6ヶ月以上 |
高等学校 中等教育学校 専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く) | 10年以上 | 11年6ヶ月以上 |
その他 | 15年以上 |
※試験前日までで計算して、上記の実務経験が必要となります。
※指定学科とは、土木工学、都市工学、衛生工学、電気工学、機械工学、建築学などを言いますが、正確には「受験の手引き」を確認して下さい。
難易度・合格率
1級管工事施工管理技士試験の合格率は、学科40.6%・実地57.2%となっており、勉強さえすれば難しい資格ではないことが分かると思います。
参考に、これまでの合格率を掲載しておきます。
区 分 | H21年 2009年 | H22年 2010年 | H23年 2011年 | H24年 2012年 | H25年 2013年 | H26年 2014年 | H27年 2015年 |
学 科 | 30.2% | 29.2% | 43.2% | 36.4% | 38.9% | 43.4% | 51.2% |
実 地 | 62.8% | 60.1% | 46.1% | 49.2% | 67.8% | 60.3% | 50.1% |
区 分 | H28年 2016年 | H29年 2017年 | H30年 2018年 | H31年 2019年 | H32年 2020年 | H33年 2021年 | 平均 |
学 科 | 49.0% | 44.2% | 40.6% | ||||
実 地 | 61.0% | 63.2% | 57.2% |
勉強方法
「1級管工事施工管理技士試験」の勉強方法を紹介したいと思います。
1級管工事施工管理技士試験には、「学科試験」と「実地試験」が存在しそれぞれ勉強方法が違うので注意が必要です。
【学科試験】
学科試験の出題は、過去問からの転用問題が多く出題されます。よって「過去問」を暗記することが一番効率の良い学習方法となります。
私は、下記テキスト「分野別問題解説集 1級管工事施工管理学科試験」をおススメします。
理由として、毎年ユーチューブに問題解説の動画をアップロードしてくれているので、机に向かって学習が出来ない状況でも耳で聞いて学習する事が出来る事です。時間の無いビジネスマンにとってスキマ時間をどれだけ学習に充てられるかが合格の鍵となります。
平成29年度分野別問題解説集1級管工事施工管理学科試験 (スーパーテキストRシリーズ) 価格:3,672円 |
また、スマホのアプリの「マイ四択問題」と言うモノも使い、隙間時間で過去問が出来る工夫をしました。これは過去問を、エクセルに貼りつける等の作業があるので、下準備の時間がかなりかかります。
誰かの作ってくれた勉強ツールを上手く使い、学習時間の確保をすることが合格の第一歩だと思います。
【実地試験】
実地試験の出題も過去問からの転用問題が多くなっておりますが、一番違う点は「施工経験記述」があることです。
配点が不明となっておりますが「施工経験記述」には、かなり高い配点のウエートがかかっているようですので対応が必須となります。
しかし、出題は「安全管理」「工程管理」「材料・機材の現場受入検査」「総合的な試運転調整 or 完成に伴う自主検査」の5つに絞られるので、事前に解答の準備が可能となっております。
上司・先輩に施工経験記述について、自分で用意した解答が正しいか確認する事により合格率は、格段に跳ね上がることでしょう。
学科試験の傾向と対策
学科試験に関しては、下の表の通り出題傾向が確立されております。
出題 | 出題項目 | 出題選択 | |
午 前 | 問題No,1~10問 | 一般基礎 | 10問中10問解答(必須) |
問題No,10~14問 | 電気・建築 | 4問中4問解答(必須) | |
問題No,15~25問 | 空気設備 | 23問中12問解答(選択) | |
問題No,26~37問 | 衛生設備 | ||
問題No,38~44問 | 建設設備一般 | 7問中7問解答(必須) | |
午 後 | 問題No,1~17問 | 施工管理 | 17問中17問解答(必須) |
問題No,18~29問 | 法規 | 12問中10問解答(選択) |
施工実務ではあまり関わりの無い「一般基礎」「電気・建築」「法規」などをどのように克服していくかが合格の決め手となると思います。
○実地試験の傾向と対策
実施試験についても、下の表の通り出題傾向が確立されております。
出題 | 出題項目 | 出題選択 |
問題No,1 | 施工要領図 | (必須) |
問題No,2 | 空調設備の施工 (留意点) | (選択) |
問題No,3 | 給排水設備の施工(留意点) | |
問題No,4 | 工程管理(ネットワーク) | (選択) |
問題No,5 | 法令(穴埋め) | |
問題No,6 | 施工経験記述 | (必須) |
問題No,1については、過去問からの出題傾向もあるのでしっかりと過去問学習を行うといいでしょう。
問題No,2・3については、自身の関わる工事について学習することにより経験に基づく記述が可能となります。また過去問学習も有効です。
問題No,4については、ネットワーク工程表のことをしっかり理解することで満点が取れるでしょう。
問題No,5については、幅広い法令の暗記となりますので出来たら「問題No,4」で満点を目指した方が有効だと思います。
問題No,6については、「安全管理」「工程管理」「材料・機材の現場受入検査」「総合的な試運転調整 or 完成に伴う自主検査」の5つに絞られるので、事前に解答の準備が可能となります。
過去問データ
過去問を掲載しておきますが解説がありませんので、解答の解説付きの過去問集を購入することを強くおススメします。下記の過去問データは、模擬試験用としてお使い下さい。
※模擬試験で合格圏内の点数を何度も取れるようになると自信が付き、試験前の不安がなくなります。そこまでになれば合格間違えなしですね。
過去問 | H21年 | H22年 | H23年 | H24年 | H25年 | H26年 | H27年 |
学科 | |||||||
実地 |
過去問 | H28年 | H29年 | H30年 | H31年 | H32年 | H33年 | H34年 |
学科 | |||||||
実地 |
最後に皆さんが、合格出来ることを祈っております。頑張って下さい。
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